EAT|スピカ
フレンチの考え方をイタリアンに。新発想で生み出された逸品料理を楽しめる
三越伊勢丹トランジットが、表参道ヒルズ本館3階にイタリアンダイニングSPICA(スピカ)をオープン。メニュー監修は、フランス料理界で腕を振るう吉田 能シェフだ。
Text by WASEDA Kosaku
配信コンテンツで紹介した料理がよりいっそう進化
スピカ(SPICA)という名前は、ラテン語で穀物の穂先の意味からきている。おとめ座のモデル女神メルデルが握る⻨の穂先で最も明るく輝く星、イタリア料理の代表格であるパスタ、リゾットの原料である穀物の意味が込められている。遥か2000年以上も昔の古代ローマ時代から穀類が人々の食を支えてきたことが由来だ。
メニュー監修を手がける吉田シェフは、国内外でフランス料理のエスプリと技術を会得し、ミシュランガイド東京2024「セレクテッドレストラン」に選出された、8席のみのカウンターフレンチ「CIRPAS(サーパス)」で腕を振るっている。
また、「George ジョージ」の名でYouTubeチャンネル登録者数100万人超を獲得し、SNS総フォロワー数約190万人というメガコンテンツも抱えている。フランス料理で培った技術をもとにジャンルにとらわれず家庭でも簡単に再現出来る料理から、プロ目線の本格的な料理まで幅広いコンテンツが配信され、人気を博している。
今回吉田シェフの新たな試みとして、スピカではカジュアルイタリアンを中心とするジャンルレスな料理を提供。動画で見た“あの料理”をさらに進化させた一皿や、スピカのために開発した、ここでしか食べられない料理の数々が提供される。
各メニューで使用される素材は、その都度良質なものだけを使用。出汁や魚醤など全体的に旨味を足すことで、味を調える。
なかでも「シェフが辿り着いた圧巻の仔羊ハンバーグ」は、スピカを代表するシグネチャー料理だ。ラムのひき肉に数種類のスパイスをブレンドして味付け。豚の網脂(クレピネット)を巻いてジューシー感を演出している。ソースはYouTube動画でも紹介されたシャリアピンソースを使用した。
そして吉田シェフの繊細なセンスが光るのが、「普通にはもどれないミントのジェノベーゼ」。通常はバジル・松の実を使用するジェノベーゼだが、ピューレはミントを軸にほうれん草・ズッキーニ・カシューナッツを使用。仕上げにレモンの皮ですっきり爽やかに仕上げた逸品だ。
ワインセレクトはCIRPASソムリエであり、吉田シェフの右腕としても活躍する古内将道氏が担当。厳選したワインと料理とのマリアージュも愉しめる。
なぜフレンチを出身の吉田シェフがイタリアンに挑戦するのだろうか。
スピカに関して吉田シェフは、「フレンチを長らく専門的にやってきましたが、かねてよりイタリアンのシンプルで合理的な料理がとても好きでした。 豪快な調理とシンプルな味付けで、素材の良さが引き立つような料理。 そんな王道のイタリアンに敬意を払いつつ、フレンチのソースの考え方をパスタやリゾットに反映させて作るのが私なりのイタリアンへのアプローチの仕方です。味の骨格はオリーブオイル、ニンニク、唐辛子と、黒胡椒のアクセント。イタリアンらしい誰もが安心感のある味でありつつ仕上げはより繊細に。シックで洗練された盛り付けで魅せる、友人を招いた時に喜んでもらえるような一皿をイメージしました。YouTube の動画で作った料理も出していますが、動画では自宅で自分のために作っているのでどちらかというと素朴で骨太な感じに作っているものを、スピカのために再構築してよりシャープな一皿に仕立てています。肩肘張らずに、気軽に自分の料理のエッセンスを感じて楽しんでもらえたら嬉しいです」とコメントした。
YoutubeやSNSで見た料理を実際に味わえるのに加え、さらに進化した料理を楽しめるスピカ。ぜひ足を運んで、吉田シェフの珠玉の料理を味わってみてほしい。
SPICA(スピカ)
場所|東京都渋谷区神宮前4-12-10 表参道ヒルズ本館 3F
営業時間|(Sun-Thu) 11:00 -22:30 (Fri-Sat) 11:00 -23:00
定休日|表参道ヒルズに準ずる
席数|130席
予約|https://www.tablecheck.com/shops/spica/reserve
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