Watch & Jewelry

ヨットマン御用達。タグ・ホイヤーのセーリングウォッチ「スキッパー」復活|TAG HEUER

TAG HEUER|タグ・ホイヤー

40年の時を経て復活した個性派クロノグラフ

タグ・ホイヤーから、クロノグラフ「タグ・ホイヤー カレラ スキッパー」が登場。1983年に生産終了したモデルがこの度復活した。

Text by WASEDA Kosaku(OPENERS)

セーリングウォッチならではの優れた視認性を確保

「スキッパー」は、初登場の1968年のオリジナルモデルから生産を終えた1983年まで、プロからアマチュアに至るヨットマンたちの腕元を飾ってきた。

もともと「スキッパー」はホイヤー家4代目であるジャック・ホイヤー氏が世界で最も歴史あるヨットレース、アメリカズカップに関わった結果生まれたモデルだ。

1940年代半ば、高級スポーツグッズを販売していたアバクロンビー&フィッチが、ニューヨークの店舗で販売する同社ブランドの腕時計の製作をホイヤーに依頼するようになった。

最初に登場した腕時計「ソルナール」は潮の満ち引きを知ることのできる潮汐計を搭載。この時計は1950年代にさらに洗練されたクロノグラフ「シーファラー」と「マレオグラフ」へと進化していく。

1960年代後半には、アバクロンビー&フィッチとの提携関係も20年迎える。ジャック・ホイヤー氏とアバクロンビー社の社長ウォルター・ヘインズ氏との間に結ばれた親密な友情がきっかけとなり、ホイヤーはアメリカズカップに出場するヨット、イントレピッド号の公式計時機器を提供することになった。

1967年のアメリカズカップに向けて、ホイヤーはイントレピッド号にヨット用携帯ストップウォッチを、そしてクルーには腕時計「アクアスター」を提供。 このモデルには赤と白のディスクが、5つ並んだ窓の奥で回転するという工夫を凝らしたカウントダウン機能が搭載されていた。

イントレピッド号はこのレースに4戦全勝という圧倒的な結果で優勝。ホイヤーが優勝を記念して製作したのが、「スキッパー」だった。

30分計サブダイヤルに手を加え、レガッタでスタートラインを通過するまでの15分間をさらに5分単位に3分割してカウントダウン機能を搭載している。3つはそれぞれ色が異なり、鮮やかなオレンジ色は残り時間が5分であることをクルーに警告する色、グリーンはヨットの索具を表現する色、そしてライトグリーンはイントレピッド号のデッキの色を再現したものだ。

この度復活を遂げた「スキッパー」も、オリジナルモデルの個性的でカラフルな装いは健在。メインダイヤルには「カレラ」を象徴するブルー(海の色から着想した色調)を採用。このブルーとコントラストを成す「イントレピッド・ティール」ブルーの12時間計カウンター、そして3分割した15分計レガッタカウンターにはそれぞれ、イントレピッド・ティール、ラグーングリーン、そしてレガッタオレンジの3色が配されている。

外周部のカーブしたフランジに5分間隔で配した、鮮やかな三角形マーカー、中央の秒針のブライトオレンジ、そして12時間計カウンターの下部には「スキッパー」の文字が配され、ディテールからも本モデルのユニークさが感じられるデザインだ。

ケースには、最近リリースされた「グラスボックス」のカレラのケースが採用されている。このデザインは、美観と実用性を兼ね備えたセーリングウォッチにとって最適解だったという。

ベゼルは省かれ、グラスボックスがケースの縁まで覆い、ダイヤルはフランジのカーブにぴったりと沿っている。あらゆる工夫によって、「スキッパー」はどんな状況でも優れた視認性を発揮する。過酷な水上でのユーティリティを追求したセーリングウォッチならではの特徴だ。

タグ・ホイヤーがヨットの世界に戻ってきたことを示す、マリンモデル群の存在をアナウンスするモデルである。「スキッパー」はタグ・ホイヤーの中核コレクションの一翼を担う、代表的な1本なのだ。

タグ・ホイヤー スキッパー
価格| 84万7000円(税込)
キャリバー|TH20-06、自動巻
ダイヤル|ブルーサーキュラーサテン仕上げダイヤル、ブルーフランジ
ケース|ステンレススティール製
サイズ|直径39 mm
ストラップ|ブルーファブリック
防水|100m

問い合わせ先

LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー
Tel.03-5635-7054

出典:Web Magazine OPENERS

RELATED ARTICLES

TOP