TRAVEL|THE OUTDOOR LIVING IN FURANO
大空の下で土の香りを嗅ぎ、肌に触れる風を感じ、絶景を眺めながら、産地の食材やエンターテインメントを愉しむ。そんな贅沢を味わえるスペシャルダイニング「THE OUTDOOR LIVING IN FURANO」がこの秋9月に北海道 富良野で開催される。場所は、富良野スキー場の山頂。通常営業されていない9月のスキー場の山頂が、本イベントのためだけに特別開放され、富良野盆地と大雪山連峰十勝岳を望む大パノラマが一望できるロケーションだ。
Text by IJICHI Yasutake
本イベントの主催は、ふらのバス株式会社。企画制作は、1990年以来ルイ・ヴィトンやカルティエ、バカラ、エルメスなど世界的なラグジュアリーブランドのエクスクルーシヴパーティを数多く手がけてきた、東京のイベント企画会社 株式会社エグゼクインターナショナル。クライアントビジネスで成功してきた会社がなぜ、富良野でのスペシャルダイニングを企画したのか。
パーティで大切なのはゲスト目線の「微にいり細を穿つ」「サプライズとおもてなし」。ゲストに笑顔を与え、夢を与えるのが生業である。30年以上もの間のクライアントビジネスで培った知見や経験、築き上げてきたリレーションを生かし、モノとコト・人を繋げて、“豊かな記憶となる景色を創り出す”パーティの形をクライアントビジネスとは別の形で表現することで、豊かなライフスタイルと新しい笑顔を生んでいきたいというのが、その想いだ。
実は、本イベントは今回が2回目。昨年2022年に「THE CONNECT TABLE」と題し、1回目が富良野で開催されている。エグゼクインターナショナルの代表 林譲氏は政治家家系の生まれ。曽祖父の兄 岩村通俊が初代北海道庁長官を務めるなど、北海道には所縁がある。初めて旭川に降り立った時に見た大自然の抜けた景色、風の音や鳥や虫の声、地元の人たちの人柄から感じたインスピレーションに、富良野市長との出逢いやふらのワイン50周年などの縁とタイミングなどの偶然も重なって、富良野での開催を決めたという。その1回目が成功したことで今回は、観光庁 交通連携型事業(地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化)の支援を受け、観光や農業の産業間で連携し、富良野の魅力とイメージを向上させ、認知を拡大し、地域活性を図る側面も兼ねている。
十勝岳、富良野岳、美瑛岳に囲まれた富良野の広大な景色を望む山頂で、富良野の自然をテーマにしたスペシャルダイニングを楽しんでもらう。シェフに招聘されたのは、東京 代々木上原のモダンガストロノミー「セララバアド」橋本宏一シェフ。世界一予約が取れないレストランとして名高い「EL BuLLI」で修行し、「マンダリンオリエンタルホテル」のタパスモラキュラーバーで料理長を務めた後、その集大成として 「セララバアド」を2015年1月にオープンした橋本シェフは、 “気軽に美味しい料理を楽しめるレストラン”をコンセプトに、生産者が丁寧に想いを込めて作り上げる食材にこだわり、モダンでクリエイティブな料理を生み出している。さらに、橋本シェフに、地元富良野から「フラノフレンチ岳」永易剛之シェフと「新富良野プリンスホテル」小川守哉総料理長がコラボレーション。富良野の旬の最高な食材のポテンシャルを最大限に引き出したエポックメーキングなスペシャルコースとなるだろう。
繊細で独創性の高いプレゼンテーションが目を惹く橋本シェフの料理だが、その前提にはシェフが大事にしている日本の自然や季節がある。一皿一皿で魅せるプレゼンテーションも自然を表現することを意識し、素材選びもできるだけ日本各地の生産者のもとを訪れるようにしている。どんな環境で、どんな想いで育てているのか、現場を見て、話しを聞いて、吟味している。今回も橋本シェフが富良野の農園や牧場や工房に自ら足を運んで厳選した素材の魅力を、どのように引き出すのか楽しみである。
スペシャルダイニングでは、料理だけでなく、絶景の中で一層華やかな雰囲気を醸成するピアノやコンテンポラリーダンス、富良野弥栄太鼓保存会による和太鼓のエンターテインメントもある。この和太鼓の創始者は、橋本シェフが足を運んだ「おかの農園」の先代だと言うから、ここでもまた繋がりが生まれている。食事の前には、富良野市が作るワイン畑でのブドウ収穫体験やオリジナルワインボトルづくりも楽しめる。まさに、富良野のモノ・コト・人が繋がり、その魅力を最大化し、集約したのがこの「THE OUTDOOR LIVING IN FURANO」と言える。
エグゼクインターナショナル林氏は言う。「今後はこうした取り組みを、富良野だけに限らず日本各地に広げていきたい。その形もイベントだけではなく、その土地の自然や名産、モノ・コト・人から受けたインスピレーションでつくる製品でもいいし、サービスでもいい」と。
不要に華美なラグジュアリーではなく、真のラグジュアリー。その時々の一瞬でしか感じることができない、その土地の自然や名産を体で味わう。東京と富良野で生み出す非日常でありながらもあたたかみが感じられるおもてなしを、気のおけない仲間や家族と共に、この秋富良野で体験してみてはいかがだろうか。
THE OUTDOOR LIVING IN FURANO
日程|9月4日(月)・9月5日(火)
内容|
■BRUNCHコース:165,000円(税込)
08:00 新富良野プリンスホテル出発
08:05 田園エリアドライブ
08:30 ふらのワイン収穫体験
09:00 オリジナルワインボトル作り
10:15 富良野ロープウェイ乗車
10:30 カクテルパーティ
11:00 パーティ開始(13:00まで)
13:30 富良野駅解散
■EARLY DINNERコース:220,000円(税込)
12:00 富良野駅出発
12:05 田園エリアドライブ
12:30 ふらのワイン収穫体験
13:00 オリジナルワインボトル作り
14:15 富良野ロープウェイ乗車
14:30 カクテルパーティ
15:00 パーティ開始(17:00まで)
17:30 新富良野プリンスホテル解散
※雨天時は内容変更となる場合がございます。
問い合わせ先
ふらのバス
https://www.furanobus.jp/pdf/design_jyutaku_ver_007_nyuko__comp.pdf
申し込みページ
https://furanobus.urkt.in/ja/direct/offices/2304/courses
出典:Web Magazine OPENERS