LOUNGE

職人や作家との一体感が、これからの宿の在り方を示す。「Bed and Craft」が富山・井波の桜名所に誕生

TRAVEL|ベッド アンド クラフト

富山県南砺市井波を拠点に展開する分散型宿泊施設「Bed and Craft」は、2026年4月8日(水)、7棟目となる一棟貸しホテル「Bed and Craft OUKA(オウカ)」をグランドオープンする。

Text by WASEDA Kosaku

創業10周年の節目、初のエグゼクティブクラス一棟貸しをスタート

「Bed and Craft」は、日本有数の木彫刻のまちとして知られる井波で2016年に誕生した、日本初の”職人に弟子入りできる宿”だ。

人口約8,000人のうち約200人もの木彫り職人が暮らす富山県井波で、古民家をリノベーションした分散型の宿泊施設として展開している。全棟が一棟貸しスタイルで、キッチン・浴室・洗濯機を備え、まるで暮らすようにステイできる点が魅力だ。

2024年にはミシュランによる個性溢れる宿泊施設として「セレクテッド」に富山県で唯一選出され、国内外から注目を集めている。

特筆すべきポイントは、ゲストが地元の職人の工房で弟子入り体験、有料ワークショップに参加できること。木彫刻家や漆芸家、陶芸家といった職人たちの技と哲学に直接触れることができる。

今年は「Bed and Craft」のスタートから10周年の記念すべき年。「OUKA」は、初のエグゼクティブクラスの宿として設計されており、最大6名・個室2室・各専用バスルームを備え、専用コンシェルジュサービスや特別アメニティも用意される。立地は井波の桜の名所・大門川沿いで、季節の景観とともに上質な時間を過ごすことができる。

空間デザインには、手工業デザイナー・大治将典氏を「マイギャラリー」として起用した。マイギャラリー制度とは、各棟を特定の作家と深く結びつけ、設計段階から作家の意見を取り入れて「作家に合わせた宿」をつくる仕組みだ。作家の細やかな感性が随所に散りばめられ、デザインと宿の一体感がより一層際立つ。

客室内の作品の一部は購入も可能で、宿泊料の一部は作家へ還元され、新作が生まれ続けるという循環型のクリエイトを構築している。

大治将典氏

大治氏は北陸の工芸メーカーと長年にわたり協業してきたデザイナーだ。彼が全国の工芸メーカーと共に生み出したプロダクトを、家具から日用品にいたるまで客室内に配置し、空間全体がギャラリーとして機能する”泊まるギャラリー”の体験を楽しめる。気に入った作品は、ショップギャラリー「季ノ実」で購入も可能だ。

ものづくりの担い手にとって、自らの仕事が「見られ、伝わり、次の仕事につながる」場を持てることは、技術の継承という観点からも大きな意味になるはずだ。北陸から生まれたこのモデルが、やがて日本のものづくりを支える循環の形として全国へと広がっていくかもしれない。

Bed and Craft OUKA

開業日|2026年4月8日(水)

場所|富山県南砺市山見1124

アクセス|JR新高岡駅より車50分/富山空港より車50分

RELATED ARTICLES

TOP